2020.09. 27 イタリアの安ウマといえば、コレでしょう。
さて「イタリア的美味いワインの価値観」なんですが、いわゆるカラメルを思わせるニュアンスが、モロにはまるんです。
煮詰めたカンジのジャムっぽい果実感に、樽の焦げたニュアンスから派生するヴァニラ感に、太陽の日差しをたっぷり浴びて色濃くなった果皮由来の渋さで味わいが構成されてるんですがこのワイン、見事に3つともきっちり存在するんですよね。
しかも、価格からは想像できない濃厚さで。
ブドウを破砕して、発酵槽に入れ、果汁と果皮を触れ合わせてる工程で、発酵槽の上層には、こってりと果皮からしみだした油脂が、分厚い幕を作ってる光景が目に浮かぶような、はっきりした揮発性のミネラリーでスパイシーな香りがします。
グラスに注いで即を口に含めば、見事なスモモを思わせるかわいらしい酸を感じます。
ここには、果皮由来の適度な渋も存在し、酸を可愛いだけのモノにはしていません。
口の中で、温度が上がって来ると、スモモの酸が、次第にほどけていき、果実甘さが前に出てきます。
次に、グラスをクルクルまわすスワリングをくれてやると、空気となじんで果皮の渋が、紅茶を思わせる芳醇なものに変化し、樽由来のヴァニラ感が、マッタリしたニュアンスをワインに与えてくれます。
コスパ、高スギです。やるねぇ、ヴェレノージ。
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